EA運用の方法

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ドローダウンを避けたい

FXのトレードでとにかく避けたいことは、大きなドローダウンを喫することです。これは一般論というよりも、私にとってはということです。大きな負けもあるけど大きな勝ちもある、結果としてプラスなら(儲かるなら)いいじゃないか。儲けることを目的にトレードを行っているのですから、こういう考え方もアリだと思います。

何度も書きますが、この点は本当に人それぞれ。それぞれに様々な考え方があるのだと思います。私の場合、「コツコツでかまわない、でも利益曲線は振れ幅を少なく」です。考え方というよりは肌感覚の実感という表現が適切かもしれません。こんなふうに感じるようになったのは、大きなドローダウンを何度も経験したからでしょう。

MT4による自動売買で利益曲線の振れ幅を抑えるためにはどうしたらいいのでしょうか。バックテストでそうした利益曲線を示すEAを選んで運用する。もちろんそうです。私もそうしました。でも、大きなドローダウンは発生するんですね(まっ、当たり前ですが)。

EAでポートフォリオを構築

複数の、それもなるべく多くのEAを運用する。そして運用するEAの性格をなるべく異なるものとする。これも利益曲線の振れ幅を少なくする上では有効な方法だと思います。EAはそれぞれに取引のロジックが異なるでしょうし、取引対象の通貨ペアに変化をつけることも可能です。

これによって実行される取引は分散するでしょう。取引が分散すれば個々の単発の取引で大きく勝つ可能性は小さくなりますが、同時に大きく負ける可能性も小さくなるはずです。性格の異なるEAを複数運用することで、大きなドローダウンを喫する可能性は同額の資金を単一のEAで運用する場合に比べれば小さくなる気がします。

ポートフォリオという投資用語があります。投資対象とする金融商品の組合せという意味で使われることが多いと思います。複数のEA運用は、FXの自動取引という枠の中で、異なるEAの組み合わせによるポートフォリオの構築、といえるでしょう。

購入したEAの中身はブラックボックス

複数運用するEAをどうやって選んだらいいのか、次なる疑問はこれでしょう。EAの運用を開始した後でも、EAに関して迷うことは多いです。成績の振るわないEAの稼働を続けるか、止めるか。個々のEAへの資金配分、換言すれば個々のEAのロットをどう設定すれば資金効率を最大化できるか。新しいEAを導入した方がいいのか、などなど。

販売されているEAには、基づくロジックやテイクプロフィット及びロスカット発動の水準など、そのEAの性格を示す説明が添えられています。もちろん、バックテストの結果も。一生懸命に説明を読み込んで、何とか参考にしようと頑張ります。でも、結局のところEAの中身はブラックボックスです。どんな値動きなら売りや買いが発動されるのか、現実には予想できません。

唯一確かなことがあるとすれば、それはフォワードテストの結果です。フォワードテストの結果を見ても、なぜその時に売りや買いが発動され、手仕舞いがされたのかはわかりません。どこまでいっても、EAはブラックボックスなのです。しかしながら、たとえデモ口座であっても現に取引がなされ、利益(もしくは損失)が発生したことはフォワードテストの結果からわかります。

結局のところ、フォワードテストの結果だけが確かな事実なのです。運用を始める時も、運用を開始してからも迷いは続きます。迷いに対してこれが正しいという答えはないのですが、 私はフォワードテストの結果(と自分の実際の運用の結果)に基づいて、EAの使用開始や停止、どのくらいの資金を投入するか(ロットの設定をどうするか)の判断を行っています。

判断の基-EAの評価指標

フォワードテストの結果に基づいて判断をするといっても、具体的にはどうするのでしょうか。私は、GogoJungle公開しているフォワードテストの個々の売買データを使って以下の4指標を算出しています。

  • 単位金額当たりの期待値
  • 単位期間当たりの取引回数
  • 勝率
  • 利損比

期待値とは、一回の取引で得られる金額の平均値です。この値はロット数に比例して変わります。EAには運用ロットに応じて適正と思われる資金量が存在することは既に記したとおりです。ここではGogoJungleが示す推奨証拠金を適正資金量と考え、これで規定されるロット数対適正資金量の関係をベースに百万円当たり(単位金額を百万円としたわけです)の期待値を算出します。

噛み砕いていうと、百万円の資金を使いEAを運用すると一回の取引で平均いくらの儲けがでるか。これが百万円当たりの期待値の意味です。もし期待値がマイナスであれば、取引によって儲けではなく損失が発生してしまうことを意味します。

単位期間あたりの取引回数は、字義どおりの意味です。単位期間を1日として、平均して1日に何回取引が行われるかを示します。勝率は総取引回数に対する勝った(儲かった)取引回数の比率です。利損比は、勝った取引で得られる平均利益額と負けた取引で失う平均損失額の比です。勝ち取引の平均収益が2,000円、負け取引の平均損失が10,000円とすれば、利損比は0.2となります。

次の「指標-期待値と取引回数」以降の項でこれら4指標を私がどう利用しているのかを説明します。

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